3行まとめ
- 課金はWorker単位ではなくアカウント単位。$5は月の最低料金
- 無料プランは上限で止まる。超えても課金はされない(Error 1027無料プランの1日10万リクエストを超えたときに返るエラーです)
- 有料プランは$5に含まれる枠の超過分だけ従量で加算される
何が起きたか
Cloudflare Workers の料金は、アカウントに対してかかります。有料プランの Workers Paid は、アカウントあたり月$5 USDが最低料金です。デプロイした Worker の本数で増える設計ではありません。
この$5には毎月の利用枠が含まれます。リクエストWorker に届く受信リクエスト。Worker から外部へ出す通信は課金対象外ですが1,000万回、CPU時間コードの実行にCPUが使われた時間。ネットワークの待ち時間は含みませんが3,000万ミリ秒です。
枠を超えた分は、リクエスト100万回あたり$0.30、CPU時間100万ミリ秒あたり$0.02が加算されます。データ転送量や帯域への追加課金はありません。
無料プランは1日10万リクエストまでです。上限に達すると Cloudflare は Error 1027 を返します。
請求は増えません。止まるだけです。
なぜ難しい・何がすごいか
混乱の原因は、「制限」と「課金」が別の仕組みだからです。
無料プランでは、数字が壁として働きます。10万を超えたリクエストはエラーになり、請求書は動きません。
有料プランでは、同じ種類の数字が「含まれる枠」に変わります。壁が消えて、超えた分がメーターに乗ります。ここが核心です。
もうひとつの引っかかりがCPU時間です。CPU時間は、コードの実行にCPUが使われた時間だけを数えます。fetch() やデータベースの応答を待っている時間は入りません。
開始から終了までの実測時間は duration呼び出しの開始から終了までの実測時間。課金対象ではありません と呼ばれ、こちらに課金はありません。HTTPリクエストでは制限もありません。
ただしCPU時間には呼び出し単位の上限があります。無料プランは1回あたり10ミリ秒です。有料プランは既定30秒で、設定により最大5分まで引き上げられます。
たとえ話
携帯電話の料金プランを思い出すと、位置関係がつかめます。基本料を払うと通話やデータの一定量が最初から付いてきて、使い切らなくても基本料は戻りません。超えた分だけ追加されます。
Workers Paid の$5もこの基本料にあたります。ただし回線を増やすと基本料が増える携帯と違い、Worker を何本作っても$5は増えません。契約はアカウントに1つです。
用語ミニ辞典
- リクエスト: Worker に届く受信リクエスト。Worker から外部へ出す通信は課金対象外です
- CPU時間: コードの実行にCPUが使われた時間。ネットワークの待ち時間は含みません
- duration: 呼び出しの開始から終了までの実測時間。課金対象ではありません
- Error 1027: 無料プランの1日10万リクエストを超えたときに返るエラーです
- 静的アセット: 画像やCSSなどのファイル。リクエストは無料かつ無制限です
技術者向けの深掘り
見積もりで効く仕様が3つあります。
1つめ。静的アセット画像やCSSなどのファイル。リクエストは無料かつ無制限ですへのリクエストは無料で、上限もありません。月1,500万リクエストのうち1,200万が静的アセットなら、残りがコードを動かしても請求は$5のままです。
2つめは Workers Caching です。キャッシュから返したリクエストも、Worker を起動したリクエストと同じ単価で課金されます。
一方CPU時間が計上されるのはキャッシュミスかバイパスのときだけです。月1億リクエストでヒット率80%なら、CPU時間の課金対象は2,000万リクエスト分になります。
3つめ。Worker から出すサブリクエストに課金はありません。WebSocket は接続を張るUpgradeが1リクエストで、その上を流れるメッセージは数えません。
本数の上限は課金とは別にあり、有料プランでは1回の呼び出しあたり1万件です。
これは自分に関係ある?
- 趣味や検証で使う: 無料プランで足ります。1日10万リクエストを個人サイトが超えることはまずありません。超えても請求は来ません
- 小さなサービスを本番運用する: 月$5から始まります。Workers の平均的なCPU時間は1リクエストあたり約2.2ミリ秒で、3,000万ミリ秒の枠は1,000万リクエストを十分さばけます
- Worker を何本も並べたい: 本数は課金に影響しません。有料プランのアカウントは Worker を500個まで持てます
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