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自由に直させると9割が文言いじり Microsoftが道具とループに手を入れさせる

3行まとめ

  • Microsoft らが、AIエージェントの外側の足場を自動で直す仕組みを作りました
  • GAIA2 で成績が9.0ポイント上がりました
  • 制約を外すと、直しの91.5%が文言の書き換えに偏りました

何が起きたか

Microsoft と KAIST・POSTECH の研究チームが、AutoSaddler を発表しました。AIエージェントの harnessLLM の外側にあるエージェントの足場。プロンプト・道具・ミドルウェアの3つ。用語集でこの語を見る を自動で書き直す枠組みです。harness とは、LLM の外側でエージェントを支える足場です。

足場は3つの部分から成ります。指示文のプロンプト、エージェントが使える道具、実行中の制御を担うミドルウェア実行中の制御ロジック。道具を呼ぶ直前の注意書きや、ループの回し方。用語集でこの語を見るです。AutoSaddler はこの3つをコードとして扱い、失敗した実行記録から原因を探ってパッチを当てます。

チームは3つのベンチマークで、出発点の harness を上回ったと報告しています。GAIA2 で9.0ポイント、SWE-Bench Pro で8.4ポイント上がりました。Terminal-Bench 2.0 では10.0ポイントです。

論文は査読前のプレプリントです。結果はまだ第三者に検証されていません。

なぜ難しい・何がすごいか

論文が突いたのは、直す場所の偏りです。harness の設計はいまも人手で進みます。プロンプトの言い回しから道具の実装、実行時の制御まで、人が広い範囲を探します。

評価も高くつきます。候補を1つ試すたびに、エージェントを何十手も動かす必要があります。

AutoSaddler は直し方をあらかじめ分類し、段階を踏んで当てます。この制約を外して自由に直させると、生成されたパッチの91.5%が Steering パッチコードを変えず、文言だけを直すパッチ。プロンプトや道具の説明が対象。用語集でこの語を見るに寄りました。Steering パッチはプロンプトや道具の説明文を書き換えるだけで、コードには触りません。

採択率が高いのはコード側のパッチです。新しい道具の追加が83%、ループの変更が71%、設定の変更が67%。この3種は、自由に直させたときのパッチの4%しか占めません。

AutoSaddler は分類と段階付けで、この割合を25%超まで押し上げました。GAIA2 の Pass@11回の試行で課題を解けた割合。用語集でこの語を見る は、制約を外すと62.0%から56.9%へ下がります。

たとえ話

車の調子が悪いのに、エンジンを開けずシートの位置だけ直す人を想像してください。座り心地は毎回わずかに良くなり、作業の記録も増えます。エンジンには一度も触っていません。

文言だけを書き換える harness の直しは、この動きに近いところがあります。

用語ミニ辞典

  • harness: LLM の外側にあるエージェントの足場。プロンプト・道具・ミドルウェアの3つ。
  • ミドルウェア: 実行中の制御ロジック。道具を呼ぶ直前の注意書きや、ループの回し方。
  • Steering パッチ: コードを変えず、文言だけを直すパッチ。プロンプトや道具の説明が対象。
  • Capability パッチ: 道具の実装やループの制御そのものを書き換えるパッチ。
  • Pass@1: 1回の試行で課題を解けた割合。

技術者向けの深掘り

AutoSaddler は harness の改善をオフライン学習として定式化します。現行 harness を訓練データの一部で回し、失敗トレースを診断してパッチを作ります。同じ束で成績が上がったものだけ dev セットに進め、汎化を確かめます。

反省の結果は EvoDAG という有向非巡回グラフに溜まります。次の候補は、過去の枝から部品を組み合わせて作られます。

チームは診断・反省・進化の3エージェントを Claude Agent SDK で実装しました。下敷きの LLM は Claude Opus 4.6 です。

効率でも差が出ました。プロンプト中心の GEPA は、GAIA2 の dev 精度が64.6%で止まりました。Meta-Harness は61.5%です。

どちらも約2,800回の実行を使っています。AutoSaddler は約1,000回で72.3%に届きました。最高点に達したのは147本のトレースを使った時点で、Meta-Harness の1,400本の約10分の1です。

これは自分に関係ある?

エージェントを組んでいる人には、直す場所の分類を先に決める話として届きます。分類が無いと、手はプロンプトの文言に向きます。論文は、道具の追加とループの変更のほうが採択されやすかったと報告しています。

AIを使う側には、足場の作りで成績が動くという材料になります。Terminal-Bench 2.0 では、AutoSaddler が50.0%を出しました。人手で調整された Terminus KIRA は47.5%です。

査読前の結果である点は変わりません。

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